警察による野党勢力の弾圧や恣意的拘禁や拷問が横行している、と国連の人権専門家たち。表現の自由の弾圧や、経済的権利や社会的権利の無視も批判の的です。
しかも、オビアン大統領は、汚職でも悪名高い人物です。このユネスコ賞のための3億円もオビアン大統領が出したのですが、この3億円は、オビアン大統領の名誉のためではなくて、赤道ギニア国民の食料や水や医療のために使われるべきではないでしょうか?ヒューマン・ライツ・ウォッチなどの人権団体は、この3億円の資金源を調査するように求めていましたが、結局いままで調査はされないまま。
国際人権団体や赤道ギニアの人権活動家たちが激しく抗議していますが、ユネスコは、初のオビアン賞を6月末に授与すると発表しています。ちなみに、この賞を取り消す権限を持っているのは、ユネスコの執行理事会。日本政府は、その副議長です。ヒューマンライツウォッチは、ユネスコはもちろん、日本政府にも要請をしてきましたが、日本政府からは回答はありません。
また、ユネスコ執行委員会で「オビアン賞」の設立が決まった08年当時のユネスコの事務局長は日本の外交官の松浦晃一郎氏でした。
赤道ギニアで水もない、教育も受けられない、自由にものもいえない、政治犯として投獄されている・・・と苦しむ赤道ギニアの人びとの顔にどろを塗るような賞を、国連は早く取りやめるべきではないでしょうか。
ユネスコの名誉をまもるため、日本の名誉を守るためにも、「オビアン賞」の撤回が急務です。
赤道ギニアでの石油と人権侵害の詳細については、こちら(http://www.hrw.org/en/reports/2009/07/09/well-oiled-0)の報告書(英語)をご覧ください。
湯川秀樹物理学賞、アウンサンスーチー人権賞。